戸田奈津子さんのお話

18日は、母親が、誕生日プレゼントとして、戸田奈津子さんのトークショーに連れて行ってくれた。
いやー、とても70歳近い年齢だとは思えないほど、エネルギッシュな方だった。そして、「社交性がないから、独りでもくもくと作業する字幕の仕事がむいてるのね。」なんて言いながらのマシンガントークは、絶妙。とても楽しく飽きずに2時間が過ぎた。
かっこいいなーと思ったのは、25年という長さを「たった25年」と言い切ってたとこ。「“戸田奈津子”っていうと、100年も字幕やってるみたいに思ってる人が多いけど、たた25年ですよ。私が、字幕やってるのは。」と、笑っておられた。そんな長い間、同じ仕事をこなしてきていて、「たった」だなんて!カッチョイイよー、なっち。
しかも、ほぼ1週間に1本のペースで、字幕をつくってるそうで、そのハードさと、きっとあるはずのプレッシャーは、尋常じゃないと思うのに、とてもハツラツと楽しそうに、「映画好きのミーハーだから」と、言う。潔くて、心地いい。ますますファンになってしまった。
時々、意識せずに混じる英語も、なんだかかっこいい。「英語は、practice だから。通じりゃいいのよ!」とか、「字幕の仕事をやらせてもらえるまで、大学を卒業してから20年waitingしました。」とか。でも、最後の質疑応答で、「ウェイティングって、どんな仕事なんですか?」なんて質問が出ていて(ウェイティング中に、どんな仕事をしていたか?ではなく、本当に、「ウェイティング」という仕事があると思っていたとのこと。)、米軍基地のある土地に住んでいても、いかに英語に触れない生活をしている人が多いかと実感した。
他にも、字幕のルールとかの話も聞けたし、人生論(というほど、説教じみていないところが、またよかった。)も聞けた。「ミュージカル・エビータの中での『The choice was mine.』という歌詞がとても好き。」だそう。同感。いい言葉だ。いつも、自信をもってそういえるように生きたいな。
本当よかった。お母ちゃん、ありがとう!