直球!

わたしは、四人姉妹の長女で、妹たちも近くにもいるので、甥っ子姪っ子ともよくいっしょに遊びます。

こどもたち同士も、あまりに近い存在なので、仲もいいけど、ケンカもしょっちゅう。

昨日も、ひと悶着あって、だれのせいだの、だれがわるいだのといった言葉がこどもたちから出てくるので、

「だれかひとりのせいで悪いことが起きるんじゃないんだよ。みんなが、気をつけたら、いいんだからね。ボクも悪かったかな、ワタシも悪かったかなって、みんなで謝ったら、いつでも仲良くできるんだからね」

といったことを、事件現場を片付けながら、できるだけ優しい口調で、さとすように言いました。

このときは、(こんなこと言うとゲンキンだけど)ひいぼうが巻き込まれていなかったから、実際、冷静だったし、怒りもなかったので、本当に、穏やかにお話ができたなあと、満足感さえありました。

しかし! 甥っ子の口から出たのは、

「そんな話、ぜんっぜん聞きたくないし」

という言葉でした。




……(ムカっ!!!!!)。




おもわず、甥っ子の言葉を無視してしまいました。

何を言ってもダメだというあきらめの気持ちもあったし、単純に怒りの感情で、彼を傷つける言葉を発してしまいそうだったから。

でも、今朝になって、かなり反省しました。

まだ、6歳になったばかりの子に、そんなふうな考え方をさせてしまっているのは、やっぱりおとななわけで、「あんたのせい」と言われないためには、ウソかホントかは関係なく、自分以外のせいにしなきゃ、いつもちゃんと自分でそれをしなきゃ、誰も守ってくれないし、自分のせいで悪いことが起きたと認めたら、ひどく怒られるとか、愛情をもらえないとか、きっと思わせてしまっているんだ。

そして、今回、また……。

そりゃ、そんな話、聞きたくないしって思うよね。

こどもたちが求めているのは、絵に描いた餅のような話じゃなくて、体感としての安心・安全なんだ。

それは、まずは、まわりのおとながコツコツと積み上げてあげなきゃ、築けない。

崩されても、崩されても……でも、まあ、ゲームみたいだといいのかな。あんまり義務感持ったり、ムキになったりせずに、楽しむくらいで。

おとなのほうも、「こどもの誰か」のせいにしたほうが、都合がよくて(実際には、かえって都合の悪いことを生み出しちゃう気がするけど)、そうしむけてることだってあるし。

非を認めても、安心・安全。むしろ、認めることから、本当の解決策がみつかるんだろうな……。

……という考え方を、わたしは、持ってるってことか。

ただ、それだけなんだけど。

おとな同士なら、あなたもわたしも、自由にしましょうって思えるんだけど、こども相手だと難しいって考えてることに、気付きました。

それが、おとなの責任? 今は、ちょっと違和感。

たぶん……、みんな、自分のタイミングで自分の真実を、自分で見つける。

だから、何も心配することはないってことかな。

相手が聞く気のないことは、いくら熱心に語ったところで届かない。

こどもだからこそ、はっきりと伝えてくれた、それが本当に素直な言葉だったんだ。

「そんな話、聞きたくないし」

グサリと届きました。

あ!

そっか、わたし、誰かにはっきりそう言ってほしかったんだ!




押し売りは、もうしません。

でも、何かあったら、声をかけてね。

お役に立てれば、嬉しいです。