本当は伝えたかったこと

きっかけになることがあって、ちょっと避けていたことにちゃんと向き合ってみた。

他でもない、震災のこと。

あの日以来、ムダだし、おかしな話だとわかってはいても、あまりにも何の影響もない日常に、罪悪感を抱いてしまいそうだった。

被災していないのに、いろいろな感情を持つことが申し訳なくおもえてしまい、楽観的にいても、悲観的にいても、どちらにしても「あんたにわかるはずがないよ」って言われそうで、かえって傷つけてしまうんじゃないかと怖くて、自分の気持ちを持つことや、自分の言葉で語ることを避けてた。

でも、でも!

人のネガティブな感情を拾いすぎてしまって、背負い込みすぎて、けっきょく共倒れになっちゃうって経験を何度も何度も繰り返してきたけど、そんな自分とは、今回こそ決別したのだ!

わたしの内部でのことだから、どう表現してもわかりづらいだろうけど、受け取ることも、与えることと同じだけ大切なんだって奥の奥の方でわかったことで、腹が据わった感じがした。

そうしたら、家族から離れてひとりで暮らす妹が、怖いだろうし、不便もしているだろうに、弱音も吐かず、愚痴もこぼさず、日々の無事を報告してくれることに、こちらのほうがどれだけ支えられているかということを改めて実感させられて、しばらく涙が止まらなかった。

心配しているだけでは何の役にも立たないのだから、という思いで、直接的に影響を受けていないわたしとしては、大袈裟に騒ぎ立てたり、無責任に責任を追求して必要以上に誰かを憎んだりしないように気をつけることで動揺を抑えつつ、あえて変わらない日常を送って、ひたすらに無事を祈り、元気に幸せに暮らす姿をイメージしながら、励まし続けてきたつもりだったけど、それができていたのも、そんな支えがあったからこそなんだ。

こんなことが伝わると、かえって気負わせてしまいそうで迷ったんだけどね。

わたしは、今まで通り、あえてポジティブな祈りを続けていくけど、どうか無理をしないで、いつでも頼ってほしい。

妹に限らず、この日記を通じてつながっている人も、というか、みんな、みんなに。

何もできないけど……なんて謙遜は、この際やめよう。

助けになるから。必ず。