育てる現実

あの日あの時、ばらまかれた不安の種たちは、決して消えてなくなったわけではなく、地雷のようにひっそりとそこかしこに埋まっていて、ある日突然ひょっこりと芽を出すので、そのたびに、せっせと摘んでいく日々が続く。これが現実。
そんな中で、
幸せの種は、意識して丁寧にがんばって育てないと、気を抜けば、すぐに不安の種にパワーを吸い取られて、あっという間に枯れてしまう。タネに追われる人生。生活のすべてが、タネ中心。昼も夜も関係なし。育てては摘み、摘んでは育て、ときどき何をしているかわからなくなることもある。なにもかもがガラリと変わって、勝手に育つものだと油断していると、痛い目をみることになる。
……そうやって無我夢中で2ヶ月、3ヶ月と過ぎていくころ、やっと幸せの花が咲き始めて、それを見てしまえば、もう苦が苦じゃなくなる。
芽が出る前に、不安の種を見つけて除去することだってできるようになるし、幸せの花は、ますますキラキラするし。
ただし、努力が必要。一度スタートしてしまったら、ゴールなんてないに等しいほど遥か彼方だし、後戻りはできないよね。
でも、
幸せの花は、ほかに例えようがないほど、だよ。言葉にできないくらい!